梅雨を逃れて、香り旅。

北海道・下川町の森を歩く。

先日の満月は月食でしたね。
あいにく、曇り空のために見られず、残念。
5月から6月にかけて長崎、京都、北海道と慌しく移動しまくり
おいしいものを食べて、この満月には
私自身もぽわ~っと膨らんでおりました(苦笑)。

さて、今回は北海道のことでも。

この時期、北海道、しかも美瑛、富良野に行くというと
「いいわねー、ラベンダーのいい時期じゃない」と
いろんな人に言われたのだけど、ラベンダーの開花はまだでした。残念。
地元・湘南にて帰ってくると、道端のラベンダーが花盛りになっていましたよ。

下川町で地域のみなさんと一緒に森林浴。

今回の目的は、環境モデル都市のひとつ、北海道・下川町の視察随行&取材。
NPO法人森の生活さんの行っている森のさんぽツアーと
モミ(トドマツ)の精油工場、パーマカルチャーの現場を見学し、
そして町の環境への取組みについて
下川町役場、地域振興課の春日課長にご案内いただいたのでした。

試行錯誤で作ったというオリジナル蒸留精油抽出装置。

実は、3ヶ月ほど前に新宿の居酒屋で飲んでいたときに
このモミの精油の香りを初めて嗅ぎ、その清涼な森の香りに誘われた私。
その話をたまたま現在書籍の仕事をさせていただいているクライアントに話したところ、
「よし、行ってみよう!」と視察随行&取材と相成ったわけであります。

まあ、環境とか植物とか旅とかぼんやりとそういった周縁で
お仕事をさせていただいているので
クライアントとやりとりすればするほど
ほかの仕事でご一緒したクライアントと、クライアント同士が
異業種ながらもうまくつながったりして、いい縁になるときもあるのですけれど。
今回もそうなればよいな、と思いつつ。そうなるような気も。
そういえば、私自身も誰かにつないでもらっていて
かなり、その恩恵に授かって生きているんですよね。
今回の下川町訪問も、そう。
ご紹介いただいたMさん、Hさんに感謝、感謝。

で、私が興味を示したところのモミ(トドマツ)の精油ですが、
森に誘われるようなかおりはもちろんのこと、
この精油は間伐材の枝葉から抽出されたものであり
抽出後の枝葉は乾燥させてマルチング材となるのでまったく無駄なところはありません。
この循環のストーリーを知るだけでも、使って嬉しい気持ちになりますね。

※マルチング材 
雑草の生育を抑制し、地表面の保温,保湿に効果的。土の上を覆うようにかぶせて使う。

下川町は林業の町。
国際認証であるFSC森林認証を受けており、
環境保全、社会的、経済的にも適切に管理されています。
FSC森林認証について詳しくはコチラをご覧あれ。
http://www.wwf.or.jp/activities/nature/cat1219/fsc/

林業従事者が多く、森の恵みを実感しながら人々が生きている土地です。
林業におけるゼロエミッションにも全国でも先駆けて積極的に行ってきました。
数十年前から循環型林業に切り替えることで持続可能な森作りを行ってきたのです。
すなわち、森の恵みで生きるということは森を大切にすること。
人間と自然が永遠にキャッチボールが続けられる環境であることが大事なんですね。
なので、住民のみなさんの環境におけるモチベーションの高いこと!
なんとなく、ニュージーランドのネルソンやクィーンズタウンを思い出します(笑)。

間伐材はバイオマス燃料にも使われて。

すべて下川町の素材を使って建てられたエコ住宅。旅行者も利用できます(有料)。

ランチは「モレーナ」のインドカレー。世界中を旅してきた人が作った味、という感じ。かなりおいしい。

具体的に書きたいことは山盛りありますが
記事で書くので、ブログではさわりのみ。

インド、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、スウェーデン、スリランカの
いろんな形のコミュニティをちょっとずつ見てきたけど
ラインを隔てて中と外の空気があまりにも違う気がして
「んー難しいなあ」と思うことが多々ありました。
けれども、下川町は移住者と地元民、行政が一体となって
前に進んでいる空気が感じられて、とても爽やかな気持ちになりました。

「よくアーティストなどモノづくりの人たちが移り住んでいるような地域があるでしょ?
私たちは私たち、と固まってしまって地域とは交わりがないと聞くことがありますが
下川町では、そういうのがないのを目指したいんですよね」
そうそう、そうなんですよ。私もそう思う。
とりあえずは下川町はそういった空気はなかった気がします。
(長くいてみないとわからない問題もあるけど、
住んでいらっしゃる方の話を3,4人ほど伺いましたが比較的なさそうでした)
これも、広大な土地ゆえ、家と家の距離間からくる人間と人間の程良い距離間もあるのでしょうか?
バックグラウンドとしては、移住者を受け入れやすい環境…もともと鉱山の町だった背景もあるようです。
物語の奥にはさらなる物語あり。こうやって土地の歴史は重ねられ、紡がれていく…。

とっかかりは新宿の居酒屋に漂った森の香り。
香りに誘われて足を運べば、いい香りのするところは
おいしいものがあるんだなあ。

もうちょっと足を運んでみたら、その香りの源に近づけるかな?

モミ精油。アイヌ語でトドマツの森を意味する「フプの森」というブランド名が名付けられています。

そうそう、現在下川町では地域おこし隊を募集中です。
興味のある方はこちらをご覧ください。
http://www.town.shimokawa.hokkaido.jp/cgi-bin/odb-get.exe?wit_template=AC02000&Cc=7DA26A14A2E&DM=&Tp=upqjdt&IM=

おまけ・箱買いした下川町のトマト。糖度9.8%、あま~い!